平成29年10月28日、三池炭鉱ほりだし物語 第3回を開催しました。
講師は元炭鉱マンであり、戦後最大の労働争議、三井三池争議の当事者であった「矢田正剛」さん。
三池労組青年行動隊として三井三池争議に関わり、そして見てきたものを、200点を越える写真と資料を提示しながら矢田さんが語り、来場者のみなさまと共に追体験していく内容です。
莫大な数の資料と写真を約5秒間隔で次々とテンポよく流していきます。
それはまるで一つの映画を観ているような感覚になり、どんどん「三池労組青年行動隊の見た三池闘争」の世界に引きこまれていきました。
闘争の開始、第二組合の結成、警察との衝突、長洲港での母との想い出・・・いくつもの場面を通り、矢田さんたちの物語は、いよいよフィナーレを迎えます。
闘争が終息して、ふとしたきっかけで小岱山に登り、頂上広場から有明海方面に撮った青空の写真が映し出されました。
まるで、使命をやり遂げた者の心の中に、美しい風が吹いてる事を想像させるような清々しい空の青でした。
矢田さんが語りを終え、静かに頭をさげられ、大きな拍手に包まれて、この日の公演は終了しました。
最後に、聴衆のみなさまより花束を贈呈されて、
「わたくし、花束をもらうのは滅多にないですね(笑)」と、はにかみながら答えられる矢田さんが印象的でした。
矢田正剛さん、本当にありがとうございました。